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海外ランニング陸上情報

知っておきたい海外マラソン選手10選 (男子) 【2011~2019年版】※個人的な好みによる選出

 

みなさんは海外のマラソン選手のことをどれだけ知っているだろうか?

僕の肌感覚だが、日本人ってあんまり世界のランナーに興味がないように感じる。

実際に、海外のマラソン選手を調べようと思ってインターネットで検索してみても、有名どころの選手以外は日本語での情報がほとんどない

日本語での情報が少ないがゆえに日本人の間で伝わりにくいのだろう。

ううむ。

海外にも魅力的なランナーはたくさんいるのに知らずにいるのは勿体ない!

海外選手の情報を日本語で発信する人が増えていかないとこの状況は変わらなさそうだ。

ということで、

これから僕も日本人向けにバンバン海外選手の情報をシェアしていこうと思う。

まずは、

『知っておきたい海外マラソン選手10選(男子)【2011~2019年版】』

ただし、必ずしも記録が速い順に選んだわけではなく、個人的な好み注目度によって勝手に選出させていただいたということをご了承いただきたい。

◆1. エリウド・キプチョゲ ( Eliud Kipchoge )

画像出典:IAAF Official

国籍:ケニア
出身:ケニア
生年月日:1984年11月5日
IAAF:
https://www.iaaf.org/athletes/kenya/eliud-kipchoge-188307

●自己ベスト
5000m:12分46秒53 (2004)
10000m:26分49秒02 (2007)
フルマラソン:2時間01分39秒 (2018) ※世界歴代1位

参考:IAAF Official

●2019年現在“最強のマラソンランナー”

まぁ、この人はね。
紹介しない訳にはいかないだろう。

2018年ベルリンマラソンにて、フルマラソン世界記録を更新
デニス・キメットの持っていた世界記録を1分19秒上回る2時間01分39秒という大記録を樹立。

また、2017年にはナイキが企画した“Braking 2.0”プロジェクトにおいて、非公認記録ながら2時間00分25秒で走り切り、人類初のフルマラソン2時間切りに肉薄した。

Breaking2: The Day of Eliud Kipchoge

その輝かしい実績も去ることながら、普段から謙虚にひたむきに努力するキプチョゲの姿は世界中の多くのランナーが尊敬するところである。
日頃の努力の成果を表すように、競技面での安定感も抜群

マラソン戦績は11戦10勝
その内、2時間04分台5回
2時間03分台2回
2時間01分台(世界記録)1回

まさに、“世界最強のマラソンランナー”である。

◆2. ウィルソン・キプサング (Wilson Kipsang)

画像出典:IAAF Official

国籍:ケニア
出身:ケニア
生年月日:1984年11月5日
IAAF:https://www.iaaf.org/athletes/kenya/wilson-kipsang-kiprotich-237679

●自己ベスト
5000m:14分20秒8 (2005)
10000m:28分31秒5 (2008)
フルマラソン:2時間03分13秒 (2016) ※世界歴代4位

参考:IAAF Official

2時間03分台4回記録している安定感抜群のマラソンランナー

トラックでは目立った成績は残していないが、ロードでの活躍は誰もが認めるところ。
何と、2時間03分台4回も記録するという圧倒的な安定感を持つ。

2013年のベルリンマラソンでは、2時間03分23秒世界記録(当時)を樹立。
自らよりも速いタイムを持つランナーを相手にしても負けることは少なく、その“勝負強さ”を証明している。

また、ホテル経営ケニア陸連会長政治家としても活躍中で、マラソン以外の面でもその才能をマルチに発揮している。
キプサングの人徳がマラソンの競技成績にも表れているのだろう。

◆3. ケネニサ・ベケレ ( Kenenisa Bekele )

画像出典:IAAF Official

国籍:エチオピア
出身:エチオピア
生年月日:1982年6月13日
IAAF:
https://www.iaaf.org/athletes/ethiopia/kenenisa-bekele-138200

●自己ベスト
5000m:12分37秒35 (2004) ※世界歴代1位
10000m:26分17秒53 (2005) ※世界歴代1位
フルマラソン:2時間03分03秒 (2016)  ※世界歴代3位

参考:IAAF Official

“トラック長距離種目の皇帝”

2000年以降、彼こそは間違いなく“トラック長距離種目の皇帝”である。

5000mの自己ベスト12分37秒35世界記録
10000mの自己ベスト26分17秒53世界記録

世界陸上10000m4連覇
2008年北京オリンピックでは、10000m5000m2冠

10年程前、当時中学・高校生だった僕はテレビの前でべケレの全盛期の走りを見ていたわけだが、まさに“無敵”
べケレがレースを走れば、必ず彼が勝つ。といった雰囲気があった。

*2009年世界陸上ベルリン大会5000m
この時はあのモハメド・ファラーですらべケレには敵わなかった。

Mo Farah, Bekele, Kipchoge and Lagat at 5000m Berlin 2009 [HD]

べケレは、2014年からマラソンへ移行。
初マラソンだった2014年パリマラソン2時間05分04秒と、そのバケモノじみた才能を発揮。
2016年ベルリンマラソンでは2時間03分03秒世界歴代3位の記録を叩き出す。

しかし、キプサングやキプチョゲと比べると成績にやや安定感を欠き、2時間03分台はこの1度だけ。
2時間04分台は1度も出しておらず、途中棄権も目立つ。

彼の実力は間違いなく世界最高峰
マラソンでもトラックでのあの圧倒的な強さが再現されることを楽しみにしている。

◆4. モハメド・ファラー (Mohammed Farah)

画像出典:IAAF Official

国籍:イギリス
出身:ソマリア
生年月日:1984年11月5日
IAAF:https://www.iaaf.org/athletes/great-britain-ni/mohamed-farah-179892

●自己ベスト
5000m:12分53秒11 (2011)
10000m:26分46秒57 (2011) ※ヨーロッパ記録
フルマラソン:2時間05分11秒 (2018) ※ヨーロッパ記録

参考:IAAF Official

●2010年以降の“トラックの王者”

2010年代に入り、トラックでの長距離種目(5000m、10000m)ファラーの時代になった。

どんな試合展開でもラストの競り合いにおいて無類の強さを発揮。
彼の走りは観戦する者を魅了する

2017年世界陸上ロンドン大会10000m
ケニア勢が3人がかりでファラーを徹底的にマークしたにもかかわらず、ファラーは彼らをねじ伏せて貫禄の優勝。
このレースは本当にファラーの強さを感じた。

Men’s 10000m Final – Athletics World Championships 2017 London – Mo Farah Win

所属していたナイキ・オレゴン・プロジェクトを脱退後、マラソンへ移行。

2018年は、ハーフマラソンで59分26秒英国記録を樹立。
同年、シカゴマラソン2時間05分11秒ヨーロッパ記録で優勝した。
(なお、同大会で3位に入った日本の大迫傑は2時間05分50秒で日本新記録を樹立)

順調にマラソンランナーとしてのキャリアを積んできており、今後も更なる活躍が楽しみだ。

◆5. ソンドレ・モーエン (Sondre Moen)

画像出典:IAAF Official

国籍:ノルウェー
出身:ノルウェー
生年月日:1991年1月12日
IAAF:https://www.iaaf.org/athletes/norway/sondre-nordstad-moen-227935

●自己ベスト
5000m:13分20秒16 (2017)
10000m:28分15秒12 (2017)
フルマラソン:2時間05分48秒 (2017)

参考:IAAF Official

●非アフリカ系ランナー1番手

2017年福岡国際マラソン2時間05分48秒で優勝。
ヨーロッパ新記録(当時)を樹立した。
※このヨーロッパ記録は翌年モハメド・ファラーに更新される。

非アフリカ系ランナーでは1番手の持ちタイムではないだろうか。
(間違ってたらごめんなさい)

日本の大迫傑も2時間05分50秒という非常に近いタイムを持っているが、モーエンはその大迫と同じ大会(2017年福岡国際マラソン)を走って勝っている。

アフリカ系と非アフリカ系という区分を気にしすぎるのも良くないとは思うが、いずれにしろ大迫とともにアフリカ系ランナーを脅かす勢いで走っているところを見てみたい。

◆6. ゲーレン・ラップ (Galen Rupp)

画像出典:IAAF Official

国籍:アメリカ合衆国
出身:アメリカ合衆国、オレゴン州
生年月日:1986年5月8日
IAAF:https://www.iaaf.org/athletes/united-states/galen-rupp-196507

●自己ベスト
5000m:12分58秒90 (2012)
10000m:26分44秒36 (2014) ※米国記録
フルマラソン:2時間06分07秒 (2018)

参考:IAAF Official

ナイキ・オレゴン・プロジェクトエース

打倒アフリカ勢を掲げるナイキ・オレゴン・プロジェクトエース 。
トラック・ロードを通じて、長年トップクラスで活躍し続けているアメリカ合衆国の選手。

2012年ロンドンオリンピック10000m銀メダル
2016年リオオリンピックマラソン銅メダル

アフリカ系ランナーが君臨し続ける長距離界において、その存在感を遺憾なく示し続けてきた。

2018年シカゴマラソンでは、2時間06分21秒5位
チームメイトの大迫の後塵を浴びた。
決して悪いタイムではないが、アキレス腱の故障の影響があったという。

アフリカ系ランナーに太刀打ちできる強力なランナーの1人であることは間違いない。
ラップの更なる快走が楽しみだ。

◆7. ゼーン&ジェイク・ロバートソン (Zane & Jake Robertson)

ゼーン・ロバートソン (Zane Robertson)
画像出典:IAAF Official

国籍:ニュージーランド
出身:ニュージーランド
生年月日:1989年11月14日
IAAF:https://www.iaaf.org/athletes/new-zealand/zane-robertson-223623

●自己ベスト
5000m:13分13秒83 (2013)
10000m:27分33秒67 (2016)
ハーフマラソン:59分47秒 (2015)

参考:IAAF Official

ジェイク・ロバートソン (Jake Robertson)
画像出典:IAAF Official

国籍:ニュージーランド
出身:ニュージーランド
生年月日:1989年11月14日
IAAF:https://www.iaaf.org/athletes/new-zealand/jake-robertson-207827

●自己ベスト
5000m:13分15秒54 (2013)
10000m:27分30秒90 (2018)
フルマラソン:2時間08分26秒 (2018)

参考:IAAF Official

“ホワイト・ケニアン”の異名を持つ闘争心溢れる双子ランナー

ニュージーランド出身ゼーン&ジェイク・ロバートソン兄弟

17歳の頃にケニアイテンに渡り、マラソン武者修行。
ケニア人ランナーの集団に揉まれて練習する中で着実に力を付けてきた。

彼らの先駆的な行動のおかげもあってか、ケニアイテン(標高2,200m)には世界各地からランナーが訪れて高地トレーニングに励んでいる。

日本の藤原新選手、八木勇樹選手、神野大地選手なども近年頻繁にケニアでのマラソン合宿に取り組んでいる。

The Kiwi Twins in Kenya’s Running Capital: VICE World of Sports

闘争心溢れる2人の走りは見ていて痛快だ。
どんなに強いランナーを相手にしても臆することなく果敢に挑んでいく
若い時からケニアという見知らぬ土地へ飛び込んで武者修行に励んできた2人の人間的な強さが垣間見える。

話題に事欠かないランナーで、目が離せない。

◆8. ジュリアン・ワンダース (Julien Wanders)

画像出典:IAAF Official

国籍:スイス
出身:スイス
生年月日:1996年3月18日
IAAF:https://www.iaaf.org/athletes/switzerland/julien-wanders-291164


●自己ベスト
5000m:13分24秒79 (2018)
10000m:28分06秒17 (2017)
ハーフマラソン:1時間00分09秒 (2018)

参考:IAAF Official

●ポテンシャル底知れぬ、スイスの若手ランナー

大きいレースでの目立った実績はまだないが、2018年のバルセロナ・ハーフマラソンを1時間00分09秒(スイス記録)という好タイムで走った。

また、 同年12月の Corrida de Houilles (フランス)10kmロードレースでは28分02秒優勝
ロンドン世界陸上10000mを26:56:11で5位に入ったエチオピアのJemal Yimer にも勝利した。

ロバートソン兄弟と同じく、積極的にケニアでの高地トレーニングに取り組んでおり、その成長速度には目を見張るものがある。
今後数年で大きくレベルアップすることが予想でき、各地の大会で快走し世間を驚かせてくれそうだ。

※追記(2019/2/9):ワンダースは2019年2月8日に行われたRAKハーフマラソンを59分13秒で走り自己ベストを更新した。(ヨーロッパ新記録)

◆9. パーカー・スティンソン (Paker Stinson)

(左から3人目)
画像出典:RUNNER’S WORLD

国籍:アメリカ合衆国
出身:アメリカ合衆国、テキサス州
生年月日:1992年3月3日
IAAF:
https://www.iaaf.org/athletes/united-states/parker-stinson-257700

●自己ベスト
5000m:13分31秒70 (2013)
10000m:27分54秒98 (2015)
フルマラソン:2時間14分29秒 (2018)

参考:IAAF Official

●惚れ惚れする前傾姿勢のランニングフォーム

トラックでの実績を引っ提げて、マラソンの世界に乗り込んだ米国のランナー。
同じく高地のコロラド州・ボルダーを拠点に練習している。

先に述べたメンツと比べると記録は見劣りするが、彼の完璧なまでに前傾姿勢のランニングフォームには惚れ惚れする。

Endure – Ep. 2 “Intervals” (feat. Parker Stinson)

Tracksterというチームが制作している彼の動画が、僕は好きでよく観ている。
ランニングする前にこの動画を観ると良い感じにモチベーションが上がる。

スティンソンの佇まいはオシャレで品があり、何か惹きつけられるものがある。

Paker Stinson Instagram

そして、Instagramの投稿がいちいち格好良い。
プロランナーってなんだかんだ格好良さも大事だよね。

“購買扇動力”って言うのかな?
大事大事。

◆10. マット・ラーノ (Matt Llano)

画像出典:Matt Llano Official

国籍:アメリカ合衆国
出身:アメリカ合衆国、メリーランド州
生年月日:1988年8月1日
IAAF:https://www.iaaf.org/athletes/united-states/matt-llano-288633

●自己ベスト
5000m:14分00秒01 (2011)
10000m:28分43秒30 (2011)
フルマラソン:2時間12分28秒 (2015)

参考:IAAF Official

HOKA NAZ Elite の動画が格好良すぎる

マット・ラーノもパーカー・スティンソンと同じく、YouTubeの動画コンテンツが多い選手だ。
彼のフォームも全身のバランスが安定していて、僕も参考にしている。

彼の所属する HOKA ONEONE Nothern Arizona Elite はYouTube上で練習風景を記録した動画を多く公開している。

An Open Look – Episode 1

僕はレース動画よりも練習時の動画を観ることが好きで、多分人の努力を見ることが好きなんだと思う。

日本の場合、実業団チームは駅伝というチームスポーツの特性上、練習内容や練習中の動画などを公開しない事が多い

競技上は、そういう秘密主義が大切なのも分かるが、これだけインターネットが発達した時代なのだから、練習の時から“努力する姿”をコンテンツにしてファンを増やしていくことも大事なんじゃないの?と思う。

ちなみに、ラーノは自身がゲイであることをHOKA ONEONEのブログにて告白。

A HOKA Athlete’s Journey Coming Out

だからどうというわけではにけれど、応援している選手の1人。

◆まとめ

いや~
他にもたくさん魅力的な選手がいるので10人に絞るが大変だった~

取り敢えず【2011~2019年版】はこんなものかな。
時代を遡ったり、他種目まで範囲を広げたりしたら、まだまだたくさん紹介したいランナーがいるなぁ。。。

世界規模で多くの情報に触れることで、より自分の中での選択肢が増えて人生や趣味ってもっと面白くなるんじゃないかなぁ、と思った次第。

ひとえに「ランニング」と言っても、日本だけで見るのか、世界規模で見るのかで楽しみ方って変わってくるよね。
きっと。

ということで、このシリーズ、続編も書きたいと思う。
興味ある方はぜひに。

知っておきたい海外マラソン選手10選 (男子) 【2001~2010年版】※個人的な好みによる選出“知っておきたい海外選手”のまとめシリーズ第2弾。 今回は【2001~2010年版】 とはいえ、2011年以降も普通に活躍し...