fbpx
ランニング日誌 Running Diary

御殿場・富士山遠征1~2日目 初富士

◆富士登山駅伝への誘い

阿蘇の大先輩ランナー・モリモトさんから届いたある日のメッセージ。

 

「富士登山駅伝に出てみない?」

 

 

ああ~、あの富士山を猛ダッシュしてる意味ワカラナイ大会か。

よくあんな険しいところ走るよね~

とか思いながら、心のどこかではずっと気になっていた大会。

 

うん、でもこんな機会なかなかないぞ。

こういう時は勢いに任せてしまった方が面白いかも。

そんな直感がした。

 

そう、私はやはり変態だった。

 

「はい、走ります」

 

と、気が付いたらそう返答していた。

 

◆御殿場入り

あっという間に月日が過ぎる。

8/3(金)、朝8時台の飛行機で熊本空港を発ち、東京・羽田空港へ向かう。

羽田を経由し、バスで静岡県・御殿場市へ。

 

熊本からは

「GGRC熊本」

「くまもとトレイル連盟」

という2チームで参加。

 

僕は「くまもとトレイル連盟」チームとして走る。

一応、熊本県選抜ということになるのだが、正直、僕の現状の力では他メンバーに見劣りする。

しかし、今年はなかなか人が集まらず、本来なら3軍4軍レベルの自分がメンバーに滑り込んだ形だ。

大会が近づいても調子が上がってこず、ちょっとエラい事を引き受けてしまったなぁと思ったことも何度かあったが。

 

さて、僕に割り当てられたのは山頂区間の6区。

「富士登山駅伝」は5日の日曜日。

6区の選手は、その前日の4日土曜日は7合5尺付近の山小屋に泊まらなければならない。

これは、標高3000m以上という特殊な状況(低酸素濃度状態)に身体を順応させるという、選手の安全を考慮した大会側の規則である。

 

さらに、土曜の午前中に行われる受付および開会式に出席しなければならないとなると、金曜の内から御殿場入りしておく必要があるのだ。

 

束の間の観光時間。

御殿場アウトレット

 

目を引くものがたくさんあったけど、2時間歩いたのに何も買わず。

今回の遠征でお金がかなり吹っ飛んだので、節約しなければいけないのだ。

 

まあ、自分はウインドウショッピングでも結構楽しめる性質なので問題ない。

しかし、人が多すぎるのは苦手なので、途中から疲れた。

 

その後、宿に到着。

「南海薬草館」に泊まるのが、チームの毎年恒例らしい。

 

御殿場アウトレットで結構歩き回ったので少し疲れ気味。

調整程度に、宿周辺を軽めに60分走っておいた。

 

練習後は、パッと温泉に入り夕食。

ビールも一杯いただいた。

ジョッキがでかい。

 

その後は平和に就寝。

明日からはさらにバタバタスケジュールだ。

 

◆御殿場2日目

2日目は、大会受付&開会式

それから、いよいよ富士登山

7合5尺にある山小屋を目指す。

しばらく下界とはオサラバなので、朝の内に買い出し。

山頂では、500mlの水500円くらいするので下界で買っておいた方が良い。

飲み水生活用水を別で揃えておくと便利。

あと、必要に応じておにぎりなど補給食を。

ただ、山小屋ではごはんおかわり自由なので量的には問題ないかと思う。

 

そして、御殿場市民会館にて、受付&開会式

この大会、もう43回目の開催となる。

登山客の多い富士山を走るなんて大丈夫なのかなと思うが、これだけ昔から開催されているということは一般登山客からの理解もある程度根付いているということだろう。

自衛隊や大会運営側の交通整理もしっかりしているとのことだ。

11時~市民会館から富士宮口5合目へ移動。

 

12時頃到着し、いよいよ富士登山開始。

僕は、初富士登山なのでよく分からないが、この富士宮ルート一番歩きやすく初心者向けらしい。

標高すでに2400m。

とりあえず、サクサク登っていく。

登山客が多く渋滞にはまる

いつも人っ子一人とも遭遇しない山を走っている僕からするとなんだか山登りしている感じがしない。

 

しかし、流石は富士山。

ふと振り返った時の景色は圧巻。

写真ないけど。

 

◆山は恐ろしい

元祖7合目を過ぎたあたりだろうか。

少し前を歩いていた登山客が転倒。

岩に頭をぶつけて、意識を失った。

 

僕の耳にも岩に頭をぶつけた鈍い音が聞こえた。

目前で起こったアクシデントに際し、近くにいた人々がすぐに救助に乗り出す。

幸い、明日の富士登山駅伝に出場する自衛隊員がたくさんいたので、怪我人の運搬は割とスムーズに行われた。

もちろん、僕も力を貸して運搬を手伝った。

山を走るくらいの体力があるなら、こういう時くらいは活かしたい。

 

患者はしばらくすると意識を取り戻したものの、頭から出血していた。

受け答えはある程度できるが、何度も同じ質問をするなど明らかに正常ではない。

ただ、会話を続けることで意識を働かせ続けた方が良いそうだ。

 

なんとか、一番近くの山小屋まで一旦患者を上げることが出来た。

大の大人が6人がかりでも、脱力した成人男性を担いで急斜面を上るのは中々の重労働だ。

山小屋に運んだ後は、救護班に任せた。

 

それにしても、富士山という人が多いところだから良かったものの、人気のない山で同様のことが起こったら助けてくれる人もおらず大惨事である。

自分も山に入る際は、十分なリスク回避普段からの体力作りを怠らないようにしたいと思う。

 

◆7合5尺到着

いろいろあったが、2時間程かかって、ひとまず7合5尺に到着。

本日泊まる「砂走館」だ。

標高はここで3000mを超えている。

 

 

それから、荷物を置いて6区のコース下見

富士山頂を目指して、さらに60分程山登り。

 

そして、山頂到着。

 

基本歩いていたが、それでも普通にキツい。

まずい。

これは全然走れるイメージが湧かない。

 

しかし、いまさらそんなこと言ってもどうしようもない。

やるしかないのだ。

試走なしぶっつけ本番の怖いところだ。

 

初めての富士山頂では、そんな不安が頭の中を埋め尽くしていた。

まあ、なるようになるか。

 

下りはあっという間で、「砂走館」に戻る。

早めの夕食はカツカレーライス

ごはんとカレールーはおかわり自由なので、量は問題なく食べれる。

外はもう寒く、上着が必須。

10℃は軽く切っていたと思う。

ゼッケン貼りなどの準備をして就寝。

ここまで来たら気後れだけはせずに、できる限りで頑張るしかない。

 

長くなったので、3日目以降は次の記事で。