LAVERDAD - Running Journey
地球のどこかで走り回ってます。2015年、走って日本縦断しました。主に役に立たない記事を書いていきます。
旅 Journey

立ち止まることの方が勇気が要る【日本縦断ラン 35~36日目 (富山~新潟)】【旅ラン】

<35日目(5/6)>

富山県・富山市~富山県・入善町

 

富山市発

富山から先は、一旦新潟県南部まで北上し、そこから再び内陸を通って東京を目指すルートだ。

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国道8号線に沿って、越中の道を北上していく。

常に立山の景色を眺めながらのランだ。

気温は少々高いが、乾燥しているので、それほど不快感はない。

気持ちよく走ることが出来る。

 

メリハリのある旅ランを

この日は淡々と走っていた。

だいぶ、膝の痛みも治まってきて、ある程度持続的に走れるようになってきた

 

日本縦断ラン2~4週目あたりは、少し走っては脚のあらゆる箇所が代わる代わる痛んでいたので、まともに走れていなかった。

 

リズムよく走れるようになると、
走れるときに一気に走ってしまい、日中気温が上がる時間帯はしっかり休む

そして、日差しが弱まり出した頃に再び集中して走るほうが良い。

メリハリがあった方が、怪我もしにくい気がする。

 

ということで、この日は富山県・魚津市にて、昼の休憩を取る。

新潟県は近い

 

現実逃避

しかし、休憩中何をしているのかという話。

 

僕の場合、本を読んだりただボーっとしていることが多い。

我ながら、何をしているのかと、ふと思う。

 

日本縦断ランなぞ、

ただの現実逃避に外ならないのではないか、と。

 

走っているときは、走ることに集中しているので余計な雑念がなくなるから良い。

考え事をして走っていたとしても、走っていると脳内は楽観思考になる

大抵の場合、結論は「ま、いっか」である。

 

しかし、走っていないとき、すなわち脳が正常な状態のときはそうもいかない

いろいろ考えてしまう。

時には消極的な方向へ。

ひとたび走るのを止めると現実に引き戻されるかの如く、である。

 

そう考えると、人間立ち止まることの方が勇気が要るのかもしれない。

毎日忙しく過ごしていれば、余計なことなど考えなくて済むのだ。

そして、「忙しいけど、充実している。」などとSNSに投稿すれば、周りからは褒められ、自己の承認欲求は幾分か満たされるだろう。

 

話が少々ずれたが、この日の休憩中もそのようなことを考える。

 

結論は、開き直るしかない、進むしかない、ということだ。

この場でいくら悩んでいても、答えは出ない

 

それに、現実逃避で良いじゃないか。

夏目漱石『草枕』で云うところの“非人情”とでも云おうか。

人界=現実からの解脱が、美を感じるには欠かせないという。

 

そうだ。

漱石の『草枕』も、芭蕉の『奥の細道』も、

現実逃避から生まれた傑作なのである。

 

というのが、

読んだばかりの『草枕』に慰められた僕の戯言なわけである。

 

そして、再び走り始める。

 

入善町

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黒部市を経て、入善町へ到着。

今日のゴール地点だ。

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国道から少し外れたバス停で野宿をする。

北陸に入ると、バス停は屋根があるところが多いので、野宿する場所にはあまり困らない。

 

[35日目・走歩行距離44km]

 

<36日目(5/7)>

富山県・入善町~新潟県・糸魚川市

 

入善町発

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だいぶ、野宿がしやすい気温になってきた。

平地に降りてきたこともあるだろう。

 

バス停で地元の方と少しお喋りしてから、入善町を出発する。

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山口県以来、1ヶ月ぶりに日本海を眺めながら走る

 

新潟県突入

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小高い峠をひとつ越えると、

富山県と新潟県の県境が見えてくる。

新潟県・糸魚川市に突入だ。

 

新潟県なんて、九州人からすると、心理的にも遠いが、まあ、来てしまった。

 

道の駅・市振での出会い

かの松尾芭蕉が旅中に休憩したという市振

ここの道の駅で、チャリで日本一周中の青年に会う。

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走っている道中、チャリ旅中と思われる人には結構良く会うのだが、

こうして、偶然同じ場所で休憩するのも何かの縁だ。

 

聞いてみると、宮崎出身という。

まさか、ここ新潟で九州人に会えるとは。

 

ちなみに、僕の地元・奄美大島の訛りと、宮崎の訛りは似ていると思っている。

 

彼のたびのスタイルは、ほぼ自給自足

荷物も多くて大変そうだが、その分、旅中にお金はほとんどかからないそうだ。

だから、旅の期間を定めてもいないらしい。

 

お金をかけても旅は出来るし、お金をかけなくても旅は出来る。

やり方次第なんだろう。

100人いたら100通りの旅がある

 

お互いの旅の無事を祈って別れた。

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天下の険・親不知(おやしらず)

次に立ちはだかるは、北陸道・最大の難所といわれた親不知(おやしらず)の崖道。

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日本アルプスの西の果て

日本を東西に分断する山脈が日本海に沈みこむ地である。

 

上のような崖道が15km程続く

崖なのでさすがに道が狭く、危険なところもあったが、景色は格別だ。

日本列島の悠久なる歴史に圧倒される

 

ちなみに、親不知(おやしらず)の名前の由来は、

この道を親子で通るとき、互いに気にかけることもできないほどの険しい道であったからだそうだ。

 

明治時代に、北陸道が整備されたときの喜びの句が崖面にも刻まれている。

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如砥如矢(とのごとく やのごとし)

 

今でこそ、観光地として歩くことが出来るが、今日に至るまでの道路整備に尽くした先人たちに感謝しなければならないだろう。

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糸魚川市街

15km程続いた親不知の崖道を抜けて、糸魚川市街に辿り着く。

糸魚川沿いには、日本を東西に分かつ巨大な断層・フォッサマグナがある。

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遠くから見ると奇麗なものだが、これから山脈を越えて走ると考えると少し恐ろしい。

 

再び、山越えの日々が続きそうだ。

 

[36日目・走歩行距離37km]